【ブレーキペダルが重い原因は?】マスターバック故障の症状と見分け方をアメ車屋が解説!
- 2 日前
- 読了時間: 11分

皆様こんにちは♪
FREEDOMの山田です。
今回は、当社ブログの中でも皆様によく読んでいただいている「マスターバック」について、もう少し掘り下げてお話ししたいと思います。
テーマは、
ブレーキペダルが重い原因は?
そして、
マスターバックが故障した時の症状と見分け方について。
です♪
「最近、なんかブレーキペダルが重くなった……」
「以前より強く踏まないと車が止まらない気がする」
「ブレーキの効きが悪いけど、これってマスターバックが故障したのかな?」
クラシックカーやアメリカ車のオーナー様から、このようなご相談をいただくことは少なくありません。
ブレーキですからね。
ハンドルやエアコンの調子が悪いのとは話が違います。
止まるための重要な部分です。
違和感があれば当然気になりますし、不安になるのも当たり前だと思います。
ただし!
ここで一つ知っておいていただきたいことがあります。
ブレーキペダルが重い=マスターバック故障とは限りません。
「ペダルが重いからマスターバック交換!」
……ちょっと待ってくださいw
実際には、バキュームホースやチェックバルブの劣化、マスターシリンダーの不具合など、別の原因でも似たようなブレーキトラブルが起こることがあります。
特に前回の記事でもお話ししましたが、僕の経験上かなり多いのがチェックバルブ関係のトラブルです。
マスターバック本体を疑う前に、まず確認してほしい部分があります。
今回は、1965〜1972年頃のアメリカンマッスルカーを中心に、僕自身がこれまで実際に車を見てきた経験をもとに、マスターバック故障の代表的な症状と見分け方についてお話ししていきます♪

そもそもマスターバック(ブレーキブースター)とはなんぞや?
まずは簡単におさらいです。
「マスターバックって何?」
という方もいると思いますので、難しい話は抜きにして簡単に説明します。
マスターバックとは、エンジンの負圧(バキューム)を利用して、ブレーキペダルを踏む力を補助する装置です。
アメリカでは一般的に「ブレーキブースター」と呼ばれる部品ですね。
皆様が普段ブレーキを踏む時、そこまで全力で、
「ぬぉぉぉぉぉ!!!」
と踏み込まなくても車は止まりますよねw
それはマスターバックが、ブレーキペダルを踏む力を補助してくれているからです。
この装置が正常に作動していることで、比較的軽い力でも十分な制動力を得ることができます。
では、マスターバックが故障するとブレーキが完全に効かなくなるのか?
というと、基本的にはそうではありません。
万が一マスターバックの補助機能が失われても、機械的にブレーキを作動させること自体はできます。
ただし!
今までとは比べものにならないくらい強い力でブレーキペダルを踏む必要が出てくる場合があります。
突然そんな状態になったらどうでしょう?
いつもの感覚でブレーキを踏む。
「あれ?止まらない!」
さらに強く踏む。
車は前へ進む。
……怖いですよね。
ですので、
「ブレーキは一応効いているから大丈夫♪」
ではありません。
ペダルの踏み心地が急に変わった。
以前より明らかに重い。
強く踏まないと止まらない。
こうした違和感がある場合は、早めに原因を確認することが大切です。

マスターバック故障で現れる代表的な症状
ではここから、マスターバックに不具合が起きた際に現れやすい症状についてお話ししていきます。
もちろん、これから紹介する症状があるからといって100%マスターバック故障と断定できるわけではありません。あくまで原因を探るための参考として見てくださいね♪
① ブレーキペダルが重い
まず一番代表的なのが、ブレーキペダルが重くなる症状です。
例えば、
エンジンがかかっているのに、停止時と同じくらいペダルが重い
今までより強く踏まないと十分に止まれない
制動距離が長くなったように感じる
街中や渋滞時のブレーキ操作が妙に疲れる
こんな症状ですね。
特に普段から同じ車に乗っているオーナー様であれば、
「なんか昨日までと違う」
という感覚は意外と大切です。
毎日乗っているからこそ分かる違和感ってありますからね。
ただし、先ほども言いましたが、ペダルが重いからといってマスターバック本体だけを疑うのは早いです。
マスターバックへ正常に負圧が届いていなければ、マスターバック本体が壊れていなくても同じような症状が出ます。
ですので、負圧系統も含めて確認する必要があります。
② エンジン始動時にブレーキペダルが沈まない
これはご自身でも比較的確認しやすい方法です。
簡単な点検方法をご紹介します。
簡単な確認方法
エンジンを停止する
ブレーキペダルを数回踏み、残っている負圧を抜く
ブレーキペダルを踏んだ状態で保持する
そのままエンジンを始動する
正常にブレーキブースターが作動していれば、エンジンを始動したタイミングでブレーキペダルが少し沈む感覚があります。
これはエンジン始動によって負圧が発生し、マスターバックのアシストが働き始めるためです。
逆に、エンジンを始動してもペダルの感覚がまったく変わらない。
全然沈まない。
そんな場合は、
マスターバック本体の不良
バキューム不足
チェックバルブの不良
バキュームホースからの漏れ
などが考えられます。
ただし、これだけで「はい!マスターバック交換!」ではありませんw
大切なのは、どこで正常な負圧が失われているのかを確認することです。
③ ブレーキを踏むと「シュー」というエア漏れ音がする
ブレーキペダルを踏んだ時や離した時に、
「シューーー」
という空気が抜けるような音が聞こえる。
そんな場合は注意してください。
もちろん作動時に多少の音がするケースもありますので、音がした瞬間に故障確定ではありません。
ただ、
以前はしなかった音が急にするようになった。
ブレーキを踏むたびに明らかなエア漏れ音がする。
ペダルも重くなった。
こうした症状が重なっている場合は、マスターバック内部のダイヤフラムやシール部分などから負圧が漏れている可能性があります。
旧車ですからね。
ゴムやシール類は永遠には持ちません。
50年以上前の車で、
「なんでゴムが劣化するんですか?」
と言われても……。
そりゃしますw
年数を考えれば、むしろ今までよく頑張ったと言いたくなる部品もあります。
④ アイドリングが不安定になる
「ブレーキの話なのにアイドリング?」
と思う方もいるかもしれません。
実はマスターバックの負圧漏れによって、エンジン側に影響が出るケースもあります。
マスターバックはエンジンの負圧を利用しています。
そのため、マスターバック内部やバキューム系統で大きな負圧漏れが起こると、
アイドル回転数が不安定になる
ブレーキを踏むと回転が変化する
エンストしやすくなる
などの症状が現れる場合があります。
特にキャブレター車では、比較的変化を感じやすいケースがあります。
「最近アイドリングがおかしいなぁ」
「キャブかな?」
「点火かな?」
と色々触った結果……。
実はバキューム漏れでした。
なんてこともあります。
旧車あるあるですねw
一つの症状だけを見て決めつけず、車全体の変化を見ることが大切です。

マスターバック故障と思われがちな別の原因
ここからが今回、一番お伝えしたい部分かもしれません。
ブレーキペダルが重い。
ブレーキの効きが悪い。
だからマスターバックが壊れた。
そうとは限りません。
実際には、別の部品が原因になっているケースもあります。

チェックバルブ(逆止弁)の故障
前回の記事でもお話ししましたが、僕の経験上かなり多い故障例です。
マスターバック周辺には、負圧を一方向に保持するためのチェックバルブがあります。
簡単に言えば、負圧を正常に使うための逆止弁ですね。
この部品、樹脂製のものも多く、長年の熱や経年劣化によって、
割れ
内部の固着
シール不良
などが発生することがあります。
そうなると正常に負圧を保持できません。
結果として、
マスターバック本体が壊れているような症状が出ることがあります。
これ、本当に多いです。
高いマスターバックを注文する。
交換する。
「直らんやん……」
チェックバルブを見る。
原因コレ。
……悲しいですよねw
ですので、まずは周辺部品を含めて確認することが大切です。
バキュームホースの劣化
これも旧車では頻繁に見られるトラブルです。
ホースのひび割れ
ゴムの硬化
接続部の緩み
接続部分からのエア漏れ
こうした原因によって正常な負圧がマスターバックへ届かなくなる場合があります。
見た目は普通。
でも触るとカチカチ。
少し曲げたらヒビ。
旧車のホース類では珍しい話ではありません。
マスターバックを交換する前に、ホースや接続部分を確認するだけで原因が見つかるケースもあります。
エンジンの負圧不足
これは特に、カスタムされたマッスルカーで気を付けたいポイントです。
ハイカム仕様のエンジンでは、アイドリング時の負圧が低くなることがあります。
そのため、
マスターバックは正常なのに十分なブレーキアシストを得られない。
というケースがあります。
「新品のマスターバックに交換したのにペダルが重い!」
そりゃマスターバックが悪いんじゃなくて、そもそも動かすための負圧が足りていない可能性があります。
こうした場合には、車両の仕様や症状によって、
バキュームタンク
電動バキュームポンプ
などの追加が有効な場合もあります。
カムを変えた。
エンジンを触った。
その後からブレーキの感覚がおかしくなった。
そんな場合は、エンジン側の仕様も含めて考えてみてください。
ペダルがスカスカならマスターシリンダーも疑う
ここもよく混同される部分です。
「ペダルが重い」のと「ペダルがスカスカする」のは、同じブレーキトラブルでも少し話が違います。
例えば、
ペダルがスカスカする
ペダルを踏み続けるとゆっくり沈んでいく
ポンピングすると一時的にペダルの感触が戻る
こうした症状の場合は、マスターバックではなくマスターシリンダー側の不具合も考える必要があります。
以前のブログでもマスターシリンダーについてお話ししましたが、マスターバックとマスターシリンダーは別の役割を持つ部品です。
名前に「マスター」が付いているからややこしいんですかねw
症状を整理して、どの部分に問題がある可能性が高いのかを見ることが大切です。
ブレーキラインへのエア混入
ブレーキライン内にエアが混入すると、
ペダルがフワフワする
スカスカする
踏み応えが安定しない
といった症状が現れることがあります。
これはブレーキフルード交換後や、ブレーキ系統の作業後などに見られることがあります。
エアが圧縮されることで、ペダルを踏んだ力が正常に伝わらなくなるんですね。
マスターバックの故障とは症状の出方が違いますが、
「ブレーキがおかしい!」
という大きなくくりでは同じです。
だからこそ、症状を具体的に確認することが大切なんです。
「効かないです!」
だけでは原因は分かりませんw
重いのか?
スカスカなのか?
沈むのか?
片側に取られるのか?
音がするのか?
いつからなのか?
こうした情報が原因を探るヒントになります。
キャリパーやホイールシリンダーの固着
さらに、
ブレーキが片効きする
車が左右どちらかに取られる
ブレーキを引きずっている
以前より効きが悪い
といった症状の場合は、キャリパーやホイールシリンダー側に問題がある可能性もあります。
特に長期間動かしていなかった車。
これには注意してください。
車は動かさなければ壊れない。
と思っている方もいますが……。
そんなことありませんw
動かさないことで固着したり、シール類が劣化したりすることもあります。
だから僕はいつも言っています。
不動車ではなく自動車です。
ちゃんと走らせる。
ちゃんと止める。
そして異変があれば確認する。
当たり前のことですが、旧車だからこそ大切なことだと思っています。

「ブレーキペダルが重い=マスターバック交換」ではありません
今回は、マスターバック故障の症状と見分け方についてお話ししました。
ブレーキペダルが重いからといって、必ずしもマスターバック本体が故障しているとは限りません。
実際には、
チェックバルブ
バキュームホース
エンジンの負圧不足
マスターシリンダー
ブレーキラインへのエア混入
キャリパー
ホイールシリンダー
など、さまざまな原因が考えられます。
大切なのは、
症状を見て、原因を正しく探すこと。
です。
原因を確認せず、
「たぶんマスターバックでしょ♪」
と部品を交換する。
直らない。
次の部品を交換する。
また直らない。
気付けば結構なお金を使っている……。
そんな部品交換ガチャは勿体ないですw
特にアメリカ車やクラシックカーの場合、部品をアメリカから取り寄せるケースもあります。
部品代。
送料。
関税。
そして待ち時間。
交換して直らなかった時のダメージは、精神的にもお財布的にも大きいですw
まずは症状を整理して、どこに原因があるのかを確認する。
今回の記事が、皆様のアメ車修理やメンテナンスの参考になれば幸いです♪
そしてブレーキに違和感がある場合は、安全に関わる重要な部分ですので、無理に乗り続けず専門店等へご相談くださいね。
それでは皆様、楽しいアメ車ライフを!
一度きりの人生楽しんでいきましょ〜♪
FREEDOMでは、アメ車のメンテナンスに関する情報を公開中

「アメ車の維持にはどんなメンテナンスが必要か」
「エンジンオイルやスパークプラグの選び方が分からない」
そんな疑問をお持ちの方は、ぜひFREEDOMへご相談ください。
経験に基づいたリアルなアドバイスで、あなたの愛車ライフをサポートします。
店舗情報
住所:愛知県豊明市沓掛町寺内99-2
電話番号:090-7918-2928
LINE:上記電話番号で友達追加可能
Instagram:freedom.japan.musclecar
Goo-net:FREEDOMショップページ


コメント